こんにちは。松生典子です。
新年度の小学校生活が始まり、あっという間に2週間が過ぎました。
「学校での様子はどうかな~?」
と気になっておられる今日このごろでしょうか?
前回の記事で、とくにアスペルガー傾向の子は、最初の印象が大事!ということを書きました(記事はこちら→環境の変化に弱い子への進級時対策!)。
そして、始業式当日の学校での対応について、進級前に学校と話し合いを持ったことをお話しました。
今日は、進級してからすぐの、学校との連携についてです(*^_^*)
4月中に個別面談をお願いしてみましょう
発達凸凹ちゃんは変化を嫌うことが多いですが、それは環境や予定などの外部の変化だけではありません。自分の気持ちの切り替えや、ものごとに対する印象など、自分の中にあるものを変化させることも、とても苦手です。
ですから、とにかくものごとの印象を最初から良いものにすることがめちゃくちゃ大事!!です。
このためのダンドリに注力すれば、良くない印象を修正する労力の100倍(大げさじゃく)、ラクになります。
息子は進級時には、だいたい2ヶ月くらい、とてもハイテンションな感じになります。
保育園時代から、そうでした。
この原因は、環境の変化に伴う不安や緊張が大元にあります。
そして、その不安や緊張の表出として、息子の場合は、おふざけが増えたり、ADHD的な要素が出てしまうという構図になります。
不安・緊張を感じているのに、見た目の行動はとてもパワフルなため、周囲の彼の気持ちへの解釈が真逆になったり、叱られることも多くなったりします。
そしてそれが固定化して、自尊感を育てられない土壌を形成するという負のループに陥りがちです。
ですので、負のループが出来上がってしまう前に、年度初めの関わりについて早目に先生とコンセンサスを取りたいものです。
6月以降に個別面談が設定されているならば、少し遅いかもしれませんね。療育などを併用している場合でも、学校生活がうまく軌道に乗らない時には、遅くとも5月には相談をすることを勧められたりします。
4月は学校の先生はとっても忙しい
とはいえ、小学校の先生の4月は、1年で最も忙しい月と言っても過言ではないようです。
同じ学年の先生同士との顔合わせや年間スケジュールの打ち合わせ、子どもの顔と名前の記憶など、年度初めにはやることがいっぱいあります。保護者会もありますよね。
とくに1年生の先生は、6年間を通して使用する資料の名前書きなど、1年生ならではの事務作業が他の学年に比べて格段に多いことや、連絡帳の書き方や掃除の仕方など、学校生活のイロハを丁寧に教えることなど、盛りだくさんです。
そこに、保護者からの個別面談のリクエストまであると、パンク寸前かもしれません。
ですので、お子さんや先生、クラスメイトにとっても、その個別面談が必要で有効であり、前項で書いたような問題が起こる可能性があるため早期の個別面談をお願いできないでしょうか、という、保護者として真摯な態度は欠かせないと思います。
『関係者会議』とは?
学校と保護者とで、気になる子の課題や課題克服のための環境作り、周囲の大人の関わり方や連携などを話し合うスタイルには、さまざまなパターンがあります。
一般的かつ最も重要なのが、担任の先生との個別面談における共通理解かと思います。
学校で一番長い時間を過ごす担任の先生は、子どもから見ても一番大事な存在です。
担任の先生の理解なくしては、発達するものも発達しないくらい重要です。
けれど、発達凸凹ちゃんの場合は、その特性が生活のあらゆる場面で多方面に発揮されるため、できれば担任の先生だけでなく、なるべくたくさんの大人を集めて知恵を絞り、共通理解を深めることがとても大事だと私自身、思い知っています。
こういう話し合いを、『関係者会議』といいます。
チーム支援は海外では普通のことのようですが、日本では
■担任の先生と保護者だけの二者面談
■スクールカウンセラーと保護者だけの二者面談
などがほとんどではないでしょうか。
『関係者会議』では、兄弟がいる子はその兄弟の担任の先生や、学校が違う時には副校長先生、家庭が荒れている時は民生委員、学童に行く子は学童の先生、必要性があれば主治医など、とにかく関係する人ができるだけ多く入るのが理想的です。
息子の場合は、不登校になった1年生の時の相談員の先生が海外で心理士の資格を取られた方でした。そしてなるべく多くの人を集めて会議をすることを強く推奨されていました。ですので、相談員の先生が退職されてからもずっとチーム支援のやり方で会議を重ねてきました。学外の方まで集めることはありませんが。。
不登校を早期に克服できたのは、チームで取り組んだことが大きかったと心から思っています。
前年度最後の関係者会議で、新しい担任の先生(その時は誰なのか未知)に、
■始業式の日にしていただきたい関わり
に加えて、
■4月の早い段階で、関係者会議を開きたい
という旨の申し送りをお願いしていました。
4月になって、新しい担任の先生は息子をとりまくさまざまな先生にお声掛けくださって、
合計8名で関係者会議を開くことができました。
前年度の担任の先生や、「勉強になるから」と、実習生の方まで参加するという、とても充実した話し合いを持ちました。
やっぱり大事な資料作り
さて、ここでもやはり、”資料作り”は大事です。
新しい担任の先生に、
■息子の特性
■特性から考えられる学校生活でのつまづき
■周囲への影響
■現段階での息子の課題
■それらに対する対応策
などを順序立てて明らかにする資料です。
特性は根本的には変わらないので、いつも同じようなことを書くことになるとは思いますが、
その時点で一番課題として注目すべきことは、刻々と変わっていきます。
その時の状態にビシっと合った資料作りをすることは、会議を重ねて資料が溜まっていくと、
「前はこんなことでつまづいてたなあ。今は頑張ってできるようになったんだよね~」
と、逆に子どもの成長がよく見えたりして、”良いとこ探し”にも役立ちます(これ大事です!))^o^(
記録って、本当に財産になりますよ。
今後、私が悩めるママの個別相談をするようになりましたら(準備中です。もうしばらくお待ちくださいね^_^)、
必要な方には資料のアドバイスもできたらな、と考えています。
・・・いかがでしたか?
先生の理解やサポートが必要な子どもの場合は、できれば4月中、遅くとも5月中には、学校との話し合いをお願いしてみることは、
先生にとっても、あなたにとっても、クラスメイトにとっても、そして何より、子ども自身にとって、学校生活をより良くするために有意義なことだと思います。
おまけ
3年生になった息子は、1年生の時にすでに不登校は克服しています。
けれども、とくに進級という環境の変化に対して、それを見越した環境作りは必要だという判断をしました。
結果、初日は成功し、その後も楽しく学校に通っています(^o^)丿
クラス内での自主的な活動も積極的に取り組み、本当に頼もしく思います。
適応の良さに嬉しすぎて、花器を衝動買いして、「3年生よくがんばってるね祝い」のお花を飾ってみました。親ばかですね。
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最後までお読みくださり、ありがとうございます(^o^)
お子さんとお母さん、
そしてご家族の未来を変える力を、
一緒に育んでいきましょう!