こんにちは!
親子のコミュニケーションをスムーズにして子どもの発達を加速する
『発達科学コミュニケーション』
トレーナーの小平季枝(こだいら きえ)です。

ブログを訪ねてくださってありがとうございます。

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小学校入学から、はや2ヶ月が過ぎました。

先週から、軽度発達障害(グレーゾーン)の新1年生ちゃんの
登校しぶり・不登校について書いています。

前回の記事では、”環境の変化に弱くて、不安に感じる”ことについて、
その理由を列挙しました。
今回はそのなかから、”感覚過敏”の特性に注目しますね。
小学校の建物

「オレの細胞が、びっくりしちゃうんだよ。」

凸凹ちゃんが環境の変化に対して”不安な気持ち”になってしまう要因はさまざまですが、
とくに自閉系(アスペルガー)のお子さんは、
”感覚過敏”によって環境の変化が定型の子に比べて体感的にはっきりと感じられるために
その場にいるのがつらい場合があります。

小学校1年生の息子と母子登校していた頃、
ある朝校門をくぐるなり、息子が言ったことがあります。
学校に入ると同時に体感する、いろんな感覚を私に話したくなったようでした。

「学校に来るとね、
温度がちがうし、壁にいろんなものが貼ってあるでしょ。
椅子もたくさんあってね、家のとは違うじゃん?
家から学校に来るまで(通学)時間があると思うかもしれないけど、
オレの細胞にとっては、家からいきなり学校なんだよ。
オレの細胞が、びっくりしちゃうんだよ。」

私は、息子が感じたことや思ったことをしっかり話してくれるのにしょっちゅう助けられています。
自分の細胞がびっくりしている・・・。
すごい表現だと思いませんか?ストレートで的確です。
息子は体中で様々な感覚を敏感に感じ、そういう刺激のある学校に身を置くことが不安だし恐怖なのです。

温度・気圧・風・視覚情報・音・触り心地・匂い、、、などの変化。
誰でも感じる感覚ではあっても、その程度が通常よりも何十倍も大きく、
学校や教室に入れなかったり、その感覚を振り払うように走り回ってしまったり、
自分でコントロールできないという不安が大きく膨らんだり。。。
そう、発達凸凹ちゃんのしんどさは、”誰でもあること”の程度が、日常生活が困難なくらい、本人に大きくのしかかってくるところにあります。

毎日、この感覚が怖くて、行きしぶっていたのもあると思います。
家からいきなり学校になったと思ってしまうほど、学校に着くと、わっと押し寄せるような感覚なのかもしれません。

頭では分かっているのです。
でも、体の感覚を自分ではコントロールできない。
そこまで理解できてしまうグレーゾーンのお子さんだと、本当につらいと思います。
それに耐えるだけの精神力は、6歳ではまだまだありません。

刺激の遠ざけかた

不安と恐怖でいっぱいの子どもにお母さんとしてできることは、
まずはそばにいること。
そして、
「うん、たしかにコンクリートの壁だから、ひんやりするよね~。
給食のこととか、お知らせとか、みんなが読めるように貼ってあるしね。
○○の細胞、そりゃあびっくりするよ~。」
と、子どもの訴えをそのまま認めます
「わかったよ。」のサインです。わかってもらえて安心できます。
さらに少し解説も加わり、いつも”理由”が必要なアスペルガー系の子の気持ちにも納得感ができて、落ち着きを取り戻せます。

そして、手をつないだり、「あれー、キンモクセイの花があんなにたくさん落ちてるよ。昨日は無かったのにね~。今日もいい匂いするねえ。(ちょうど金木犀の時期でした)」など、他の五感を使って意識のベクトルを変えます

”さらっと対応”がとってもいい

感覚過敏は、短期間に慣れるものではありませんし、自分でコントロールもできません。
でも、成長過程で経験値を上げることによって、少しずつ適応できるものもあります。
お子さんが避けようとしている感覚過敏に対しては、
訓練のように慣らせようとしたり、頑張れと励ます方法は、解決にはならない
と思います。
(逆に、お子さんが求める感覚に対しては、満足するまで感覚刺激が必要です!)

その刺激や不安感・恐怖感が嫌な記憶として定着しないよう、
さらっと、なんでもない風に、対応してあげることがすごく大切だなあ、と思います。
さらっと対応の大切さ、ガミガミママ卒業の第一関門と言えるかもしれません。

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最後までお読みくださり、ありがとうございます(^o^)
感覚過敏のある凸凹ちゃんの登校しぶりについて、
あなたとお子さんのヒントになれば嬉しいです。

お子さんとお母さん、
そしてご家族の未来を変える力を、
一緒に育んでいきましょう!