こんにちは!

親子関係コーディネーター 松生典子(まつお のりこ)です。

ブログを訪ねてくださってありがとうございます。

*----------------*

発達ちゃんに限らず、子どもに何か問題が起きたときに、”過干渉”をやめることで解決することがあります。

たとえば学校の行きしぶり。

朝の支度時にぜんぜん用意がすすまず、ママも
「ご飯早く食べないと間に合わないよ」「もう7時40分だよ」「歯磨きはしたの?」「・・・」「・・・」
なんて声かけを、それこそ数分おきにしていませんか?
これって、過干渉な声かけなんですが・・・。

こういった声かけを意識してやめることで、子どもの状態が良くなる場合があります。
行きしぶりの朝の対応について、詳しくはまた別の機会にお話しますね。

今日は、行きしぶりの日の朝の対応の話ではなく、過干渉される側の気持ちについて実感することがあったので、お話しようと思います(^.^)

過干渉は駐輪場で起こった

私はワーママですので、毎日電車通勤します。
最寄りの駅まで自転車を使い、駅近くの地下にある公立駐輪場に駐めているんですが、この駐輪場では、管理のおじさんが交代で数名いて、自転車ラックに乗せるのがうまくいかないときなどに、利用者からお手伝いをお願いした際にのみ手助けして下さるルールです。
なので、おじさんが何人か場内にいらっしゃるのですが、利用者から声をかけない限り、何もしません。
自転車を駐める場所も、出口が数か所あるので、自分の置きたい場所に置きます。
私も、それなりにお気に入りの場所があって、だいたいいつも同じエリアに駐めていましたし、声をかけられずにある程度ほったらかしにしておかれるのが、とても楽でした。

駐輪場

けれどある日、いつものように駐輪場のゲートをくぐると、1人のおじさんが走ってきて
「はい!右に行ってー。こっちこっち!」と、私が普段使わないエリアへと誘導されました。
そして、自転車ラックを降ろして下さり、ラックに自転車をセットするのを一緒にやって下さるのですが、この駐輪場を10年使っている身としては、1人でセットするほうが早いですし、大変申し訳ないけれど、ぶっちゃけ手伝われるほうが手間取ってうっとうしく感じました。

でもおじさんは、満足げな様子で、自分のペースで私に関わり、自分のペースで次の人へと走り去っていきました。

・・・場内を駅へと向かいながら、反発心のようなものが、ぼわんと胸の奥に頭をもたげてきたのを感じました(-“-)
駅への出口の近くでもなく、自転車のセットにも手間取ったのに、おじさんは満足。えー。

案の定、帰宅時にはいつもの場所に自転車を取りに行き、無いことに気づいた時点でまた嫌な気分になってしまいました。
実際には、取りに行く場所を間違えた自分の責任なのですが、朝のおじさんのせいのように思えたのです。

たぶん、自分でそこに自転車を置いていたなら、そんなに嫌な気分にはならなかったと思います。
ここがミソなんですが、本来自分が決めたり行動したりすることに、他人が口出し・手出しすることが、過干渉というもので、これをされると、脳の本能のうち、”自分を守りたい(他人に支配されたくない)”・”自分でやりとげたい”という本能へのさまたげになるのですね。
脳は、脳の本能を満足させるために機能していますから、これをさまたげる過干渉に対してとてもネガティブなレッテルを貼り、反発・拒絶しようとします。反発心は脳の自然な反応と言えるのではないでしょうか。

7つの脳の本能についてはこちらに書いています(^o^)
ご褒美とモチベーションの関係を知って、やる気を引き出すママになる!

この本能は、コントロール可能なので、理性がききます。「そんなに反発するようなことでもないよね」、と。
けれどそれ以降、そのおじさんがいると(なんか嫌だなー)、という気持ちは残っていますね(^_^;)。
ささいなことなんですがね。

過干渉されると、どんな気持ちが生まれるか

この例で私がどんな気持ちになっていったかを整理すると、

●うっとうしいなー、放っておいて

●反発心

●そのおじさんが嫌

・・・といった流れですよね。
過干渉をうっとうしがる気持ちは反発心につながって、反発心を持った相手は好きになれない。。。
おじさんは厚意でして下さったと思うのですが、せっかく親切にしてもらったにもかかわらず、感謝する気持ちが生まれず、むしろ嫌だなという気持ちに近くなってしまいました。

過干渉の弊害にはいろいろありますが、過干渉した側とされた側との関係性に生じる弊害として、過干渉された側は過干渉した人に反発心を抱き、その人に責任転嫁をし、その人を好意的に見れないという、けっこう強烈なレッテルを相手に貼ってしまうというのがあげられるかと思います。

会社の上司など、あなたの周りの具体例を思い浮かべてみると、わかりやすいと思います。

子育てにあてはめてみて下さい・・・(・・;)

過干渉ゾーンの声かけがどんなのか、そして、過干渉された側の反応について、見えてきましたか?

過干渉ゾーンの声かけ、わが子に対してやっちゃってるお母さん、けーっこう多いと思います。
そして、やっちゃってることにママが気づきにくいことも事実です。
なぜなら、ママ的には、駐輪場のおじさんのようにその声かけや行為に満足感を覚えているからです。

たとえば朝、「体操着持った?」と子どもに聞き、持っていないのをママが確かめて渡してあげる、などがいい例です。
体操着を手に登校するわが子を見送ってほっと一安心。。。が、ママの勝手な満足感なんですね。

これを続けていると、体操着を忘れて行った日に、子どもはどう思うでしょうか。
「ママのせいで体操着忘れたじゃん!」
なのです。。。

毎日の子育てにおいて過干渉な関わりが多いと、あなたへの子どもの反応はどうなるでしょう??

・子どもがあなたをうっとうしがる
・子どもがあなたに反発する
・子どもがあなたとの気持ちのズレを感じる
・子どもが自分の失敗をあなたのせいにする
・子どもからあなたへプラスの感情が生まれない
・親子関係がいびつになる

この関係性では、ママが子どもの発達をサポートすることはとても大変になる、もしくはできなくなる、というのは想像に難くありません。

子どもが周囲の人との関係性を構築していく際、まず土台となるのはママとの関係性です。
ママとの関係性をモデルにしながら、ほかの人との関係を作っていくのですね。
過干渉なママとの関係性をモデルにしている子どもの、人とのコミュニケーションの型はどうなるでしょう。

・人からの話を聞き入れない
・人に対して反抗的
・人に共感できない
・自分の失敗を人のせいにする
・人に対してプラスの感情で関われない、人に感謝できない
・人との関係がいびつになる

これって、子育ての悩みでよく出てくる問題ばかり!!
冒頭で、「発達ちゃんに限らず、子どもに何か問題が起きたときに、”過干渉”をやめることで解決することがあります。」と書きましたが、心当たりがあると思われたあなたには、意識して手出し口出しをぐっと控えてみることをおすすめします。
最初だけ、訓練のつもりでママの踏ん張りが必要かもしれません。

 

過干渉は、関係性の悪化だけでなく、子ども自身の性質にも影響を及ぼします。脳の本能の観点から、別の機会に考察していきますね。

お楽しみに!

*----------------*

最後までお読みくださり、ありがとうございます(^o^)

お子さんとお母さん、
そしてご家族の未来を変える力を、
一緒に育んでいきましょう!