こんにちは! 松生典子です。

子育ての目的はいろいろありますが
『自分のことは自分でする習慣をつけてほしい』
って、思うことありますよね。

それは自立した人になるために、とっても大切なこと。

ただ、そんなママの願いのために、
『自分のことは自分でさせる
という関わり方になってしまっていたとすると
ちょっとした<落とし穴>にはまっている可能性大(゜゜)!

今日は、そんな<落とし穴>にはまらずに、
子どもが自分で考えて行動するのをサポートするだけでなく
不毛なイライラを回避して穏やかに向き合えるヒントを
事例を交えてお伝えします(^_^)

準備万端 男の子

登校前の支度、いつでもサクサクやりますか?

登校前の支度を例にして、考えてみますね。

私の息子(小4)は、数ヶ月の母子登校を克服し、
いま、継続登校を頑張り始めて1ヶ月。毎日元気よく過ごしています(*^_^*)

だからといって
毎日自分の支度は自分でやらせ
登校させなくちゃ、ということはないんです。

うちの場合も、登校の支度は、
自分で率先してやることもあれば
私が手伝うこともあります。

たとえば、こんな感じです。

1人で登校を始めたころは、まだ緊張も大きかったようで
ランドセルや帽子などは、私が玄関に準備して、背負わせていました。・・・(A)

しばらくすると
私が玄関に用意しなくても
自分でランドセルラックにとりに行って、
自分で背負うようになりました。・・・(B)

先日は
ランドセルラックの前には何度も足を運びましたが
最後は「ランドセル持ってきて」
と私に頼んできました。・・・(C)
私は「いいよ~」と玄関までランドセルを運びました。

「なんでも自分でさせなくちゃ」と
頑張っているママにとっては、

事例Bのような時は、自分でやった!とホッとして
事例A、Cのような自分でできなかった時は、
このままだと心配という気持ちと
自分でさせられなかったあなた自身に
イライラしまうかもしれません。
そして、そのイライラを、子どもにぶつけてしまうかも。

これこそが、<落とし穴>。
表面上の行動だけを追うことで、はまってしまいます。
わが子のことを想うが故の、とてもまじめなお母さんがはまりやすい<落とし穴>です。

「できない・わからない」わけではない

でもここで、ちょっと思いを子どもにめぐらせてみると
これが幼児さんであれば、支度が技術的に難しかったり、やり方がわからなかったりするかもしれません。

しかし、小4の息子は
登校の支度が「できない or わからない」わけではないんですよね。

だから事例Aも事例Cも、
自分のことが自分でできなかったわけではなく、

やれるんだけど、心の奥で無意識に”自分で選んで”やらないと決めただけ。
どんな行動も、自分で決めて選んでいるんです(私たち大人も!)。

選択肢

本当の”目的”をわかっておくことの大切さ

ここまで読んで、”ママ目線”から”その子目線”になった感覚、感じられましたか?(*^_^*)

さらに、その子の行動を考えていていきましょう。

<人は無自覚の”目的”に向かって生きていく(=行動選択していく)>、と
オーストリアの精神科医、アルフレッド・アドラーが提唱しています。

その無自覚な”目的”とは何か、というときに、脳科学の考え方が役に立ちます。
人の活動=脳の活動、とも言えますが
脳細胞や脳組織は、以下の活動様式をとっていることを、
脳神経外科医の林成之(はやし なりゆき)氏が
脳の『7つの本能』としてまとめておられます。

・生きたい
・知りたい・わかりたい
・仲間になりたい
・自分を守りたい
・正しさ・一貫性を求めたい
・自分でやり遂げたい
・他との違いを認めて共に生きたい

脳の『7つの本能』は、ざっくり言えば《よりよく生きたい》という
ポジティブな目的です。

人って本来、”ポジティブ”なんですねー。

子どもは、本質的に
”自分でちゃんとやりたい”
と、思っている!!

ただ、”今は”しない、”今は”やりたくない、だけ。
じゃないですか?(*^_^*)

しない”目的”がちゃんとある。
今は、しないのが、脳の本能に叶っている。
エネルギー不足で、そんなことまでやっていると自分を守れないとか
ランドセルを持ってきてもらえさえすれば、学校に行く気持ちが保たれるとか。。

ママがわが子のことを
本当は、自分のことは自分でやろうと決められる

と信じていることで、
事例A・B・C、いろんなパターンの息子は
全部OK!
になりませんか^_^?

なぜなら
その子の無自覚の”目的”は人として一貫していて、
その時々で変わっているわけではないからです。

ママの想いはママにも子にも影響している

”自分のことは自分でやらないと”
にママがフォーカスしていると、
その想いが出ますよね。

自分でランドセルラックに行って自分で背負う、
ということをした時だけ認めたり、

事例Aや事例Cで、手伝うことにいやな気持ちを持ったり(-“-)。

できたことを認める言葉がけ」
「自分でさせる
これらももちろん間違いではないし、子どもを伸ばすテクニックではあります。

ただそこに、
ママの想いがちゃんと乗っているかどうかって、
ママ自身だけでなく、子どもにとっても、大きな大きな違いなんです。

テクニックをやり遂げることに、
ママの意識が行きすぎていませんかー??
テクニックに振り回されて、
疲弊したり自己嫌悪になったりしていませんかー??

ママが子どもに意識を持って行かずに、自分の方ばかりを意識していませんかー??
子どもは”わかってもらえていない”と感じて、ママへの信頼度数を下げるかもしれません。

息子がランドセルを自分で背負うことができない日があったとしても
本当は、自分で自分のことはやろうと思っています
事例Aや事例Cのように私が手伝っても
今ではちゃんと、自分で準備しています(*^_^*)

それができるようになったのは、
ママである私も、「この子は自分で決めて自分でやれる」と信じながらサポートをしたから。
決して、子どもの言いなりとかではなく。

ママの想いを「自分で決めて自分でやれる」にチューニングすること。

そうしたら、子どもができない時に落ち込むことも無く、
できた時には心の底から
「できたね」
と、認めることができますよ。

まとめ

今日お伝えしたポイントをまとめます。

・一見、自分でやっていないように思える行動も、子どもは自分で決めている。
・自分のことは自分でさせないと、ということを信条にしすぎない。
・テクニックに振り回されすぎず、子どもの本来の目的にチューニングする。

参考にしてみてくださいね。
きっと、たくさんの場面でラクに前進できますよ。
 
 
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最後までお読みくださり、ありがとうございます(^o^)

お子さんとお母さん、
そしてご家族の未来を変える力を、
一緒に育んでいきましょう!